出産でもらえるお金一覧【2026年】申請先と期限を家族で確認
「出産でもらえるお金は、病院で手続きすれば全部入ってくる」と思っていると、取りこぼします。
出産のお金は、出す先がバラバラです。健康保険に出すもの、会社を通してハローワークに出すもの、市区町村に出すもの、会社が出してくれないと始まらないもの。しかも期限は「生まれた翌日から15日以内」から「2年以内」まで幅があります。**抜けやすいのは、金額ではなく期限と「誰が出すか」**です。
うちは1歳と0歳の2児がいて、妻は正社員で育休中です。厚生労働省・日本年金機構・こども家庭庁・協会けんぽの公式ページを読んで、出産でもらえるお金と、払わなくてよくなるお金を1枚の表にしました。夫婦で上から順に確かめてください。
この記事の結論
- 出産のお金は大きく**「健康保険から」「雇用保険から」「市区町村から」「保険料の免除」**の4つに分かれる。出す先が違う
- いちばん期限が早いのは児童手当(出生の翌日から15日以内・市区町村)。遅れた月の分は原則もらえない
- 会社員の家は、会社の人事に「出産手当金の証明・育休の給付の申請・保険料の免除の申出書」の3つを聞くのが早い
出産でもらえるお金一覧
先に全体を見ます。左の列が「もらえるお金」と「払わなくてよくなるお金」、右の2列が、この記事でいちばん大事な出す先と期限です。
| お金 | 対象になる人 | 中身 | 出す先 | 期限 |
|---|---|---|---|---|
| 出産育児一時金 | 公的医療保険に入っていて、妊娠4ヶ月(85日)以上で出産した人 | 子ども1人につき原則50万円 | 入っている健康保険(保険証に書いてある保険者)。協会けんぽなら、病院の窓口で直接支払制度を使うと事前の申請はいらない | 出産日の翌日から2年以内 |
| 出産手当金 | 健康保険の被保険者で、出産のため会社を休み、給与が出ない人(会社員の妻) | 1日あたり標準報酬日額の2/3 | 協会けんぽなら、加入の支部へ「健康保険出産手当金支給申請書」(医師・助産師と会社の証明つき)。電子申請もできる | 休んだ日ごとに、その翌日から2年で時効(協会けんぽ) |
| 育児休業給付金 | 育休を取る雇用保険の被保険者(夫も妻も) | 休業開始時賃金日額×支給日数×67%(181日目からは50%) | 原則、会社がハローワークに出す | 初回は、育休開始日から4か月を経過する日の属する月の末日まで(2回目以降は原則2か月ごと) |
| 出生後休業支援給付金 | 夫婦とも、育休の給付が出る休業を決められた期間に通算14日以上取った人など | 最大28日間、給付率13%の上乗せ | 勤務先を経由してハローワーク(初回の育児休業給付金などと一緒に申請するのが原則) | 一緒に申請するなら、育児休業給付金と同じ期限 |
| 健康保険・厚生年金の保険料の免除(産休中) | 産前産後休業を取る会社員の妻 | 産前産後休業中の保険料が免除 | 会社が「産前産後休業取得者申出書」を出す | 産休の間か、終了日から1カ月以内 |
| 健康保険・厚生年金の保険料の免除(育休中) | 育休を取る会社員(夫も妻も) | 育休中の保険料が免除 | 会社が「育児休業等取得者申出書」を出す | 育休を取ると決まったら会社に伝える |
| 児童手当 | 子どもを育てている人(父母のうち、一般的には所得が高い人) | 3歳未満は月15,000円(第3子以降は30,000円) | 住んでいる市区町村に認定請求書(公務員は勤務先) | 出生の日の翌日から15日以内 |
| 国民年金の産前産後免除 | 国民年金の第1号被保険者(自営業・フリーランスなど)で出産する人 | 出産の前月から4カ月間の保険料が免除 | 住民登録をしている市区町村の国民年金担当窓口(郵送・マイナポータルも可) | 出産予定日の6カ月前から届出できる。出産後も届出できる |
| 国民年金の育児免除(2026年10月〜) | 国民年金の第1号被保険者で子を育てている父母 | 子が1歳になるまでの保険料が免除 | 住民登録をしている市区町村の国民年金担当窓口(郵送・マイナポータルも可) | 要件を満たした日以降、速やかに |
| 子どもの医療費の助成 | 住んでいる自治体による | 自治体ごとに違う | 住んでいる市区町村 | 自治体ごとに違う |
出産育児一時金と出産手当金の「出す先」と「期限」は、協会けんぽの場合です。会社の健康保険組合や国民健康保険に入っている人は、案内が違うことがあるので、保険証の保険者のページで確かめてください。
出典:厚生労働省「出産育児一時金等について」/協会けんぽ「出産手当金」/厚生労働省「雇用保険事務手続きの手引き【第3編】」/厚生労働省「育児休業を取得される方へ(出生後休業支援給付)」/日本年金機構「育児休業等を取得・延長したときの手続き」/こども家庭庁「児童手当制度のご案内」/日本年金機構「国民年金保険料の育児免除制度」/日本年金機構「国民年金保険料の産前産後期間の免除制度」/協会けんぽ「出産育児一時金」/協会けんぽ「子どもが生まれたとき(出産育児一時金)」/協会けんぽ「健康保険出産手当金支給申請書」/日本年金機構「産前産後休業を取得したときの手続き」/こども家庭庁「児童手当Q&A」
出産育児一時金と出産手当金の違い
名前が似ていて、いちばん混ざりやすい2つです。違いは**「出産そのもの」に出るか、「出産で会社を休んだ間の給料の代わり」に出るか**です。
| 出産育児一時金 | 出産手当金 | |
|---|---|---|
| 何のお金か | 出産したことに対して出る | 出産のため会社を休み、給与が出ない間の生活のお金 |
| 対象 | 公的医療保険の加入者が、妊娠4ヶ月(85日)以上で出産したとき | 健康保険の被保険者が、出産のため会社を休み、給与の支払いを受けなかったとき |
| 金額 | 子ども1人につき原則50万円 | 1日あたり標準報酬日額の2/3 × 休んだ日数 |
| 期間 | 1回(子ども1人ごと) | 出産の日以前42日(多胎妊娠は98日)から、出産の翌日以後56日目まで |
| 期限(協会けんぽ) | 出産した日の翌日から2年で時効 | 休んだ日ごとに、その翌日から2年で時効 |
| 受け取り方(協会けんぽ) | 病院の窓口で直接支払制度を使うか、自分で支給申請書を出す | 加入の支部へ申請書(医師・助産師と会社の証明つき) |
出産育児一時金は、令和5年4月から、それまでの原則42万円から原則50万円に引き上げられました(13年ぶり)。
出産手当金は、会社員として健康保険に入っている人が会社を休むときのお金です。休んだ間に給与が出ていても、その日額が出産手当金の日額より少ないときは、差額が出ます。出産が予定日より遅れたときは、遅れた期間の分も出ます。
出典:厚生労働省「出産育児一時金等について」/協会けんぽ「出産手当金」
2025年〜2026年に始まった制度
「出産 もらえるお金 2026」で調べている人が、古い記事で見落としやすいのがこの3つです。
- 出生後休業支援給付金(2025年4月〜): 夫婦ともに14日以上の育休を取ると、最大28日間、給付率13%が上乗せされます。通常の育児休業給付(給付率67%)と合わせて給付率80%(手取り10割相当)
- 国民年金の育児免除(2026年10月〜): 自営業・フリーランスなど国民年金の第1号被保険者の父母は、届出をすると、子が1歳になるまでの国民年金保険料が、所得に関係なく免除されます
- 児童手当の拡充(令和6年10月〜): 所得制限がなくなり、支給が高校生年代まで延び、第3子以降は月3万円になりました
出生後休業支援給付金は、条件(夫婦それぞれが「いつまでに」「何日」育休を取るか)と、配偶者が育休を取らなくてももらえる場合がいちばん大事です。この記事では申請先と期限を扱い、条件は別の記事にまとめています(次の章の終わりにリンクがあります)。
出典:厚生労働省「育児休業を取得される方へ(出生後休業支援給付)」/日本年金機構「国民年金保険料の育児免除制度」/こども家庭庁「児童手当制度のご案内」
誰が・どこに出すか(今日やる順番)
出す先ごとにまとめると、やることは次の順番です。健康保険の手続きは協会けんぽの場合で書いています(健康保険組合・国民健康保険は案内が違うことがあります)。
1. 出産育児一時金:病院の窓口で受け取り方を決める
まず、妻(出産する人)の保険証を見て、保険者の名前を確かめます。協会けんぽの場合、受け取り方は3つです。
- 直接支払制度(いちばん多い形): 協会けんぽから病院へ直接払われます。協会けんぽへの事前の申請はいりません。退院までに、病院で「直接支払制度の利用に合意する文書」に同意し、マイナ保険証を見せて代理契約を結びます
- 受取代理制度: 病院が代わりに受け取る形です。「出産育児一時金等支給申請書(受取代理用)」に病院の記名・押印などをもらって協会けんぽへ出します。出せるのは出産予定日まで2か月以内の人だけで、使える病院は厚生労働省へ届出をした一部だけです。使えるかは病院に聞きます
- 自分で請求する: 出産費用を退院までに病院へ払い、「健康保険出産育児一時金支給申請書」を自分で出します
直接支払制度で、出産費用が一時金の額(1児につき50万円など)を上回ったら、超えた分を病院の窓口で払います。下回ったら、差額が被保険者に出ます。出産後おおむね3か月後に、協会けんぽから「出産育児一時金差額申請書」が送られてくるので、それを出します(添付書類はいりません)。この差額申請書も、出産した日の翌日から2年で時効です。届いたら放っておかずに出してください。
2. 児童手当:生まれたら15日以内に市区町村へ
- 申請する人を決める。原則は「生計を維持する程度が高い人」で、一般的には父母のうち所得が高い人です
- 出生の日の翌日から15日以内に、住んでいる市区町村へ認定請求書を出す(公務員は勤務先に申請)
出生届と同じころに動くので、夫婦のどちらが窓口に行くかを先に決めておきます。
3. 出産手当金:申請書に「医師」と「会社」の証明をもらう
協会けんぽの場合、加入の支部へ「健康保険出産手当金支給申請書」を出します(電子申請もでき、協会けんぽは電子申請をすすめています)。
- 申請書に、医師・助産師の証明(出産の証明)をもらう
- 会社(事業主)の証明(休んだ期間の出勤と給与の状況)をもらう
- 加入の協会けんぽ支部へ出す
産前の分・産後の分など、何回かに分けて申請することもできます。その場合も会社の証明は毎回いります。審査の結果、払える場合は、受付日から10営業日以内に支払われます。
4. 育休の給付と保険料の免除:会社の人事に聞く
育児休業給付金と出生後休業支援給付金は、原則、会社がハローワークに出します。本人が自分でハローワークに持っていく形ではありません。会社の人事には次の3つを聞きます。
- 育児休業給付金の初回の申請(受給資格の確認と一緒に)をいつ出すか。期限は育休開始日から4か月を経過する日の属する月の末日までです。2回目以降は原則2か月ごとです
- 出生後休業支援給付金も一緒に申請するか(夫婦それぞれが、決められた期間に通算14日以上の育休の給付を受けるか)
- 健康保険・厚生年金の保険料の免除の申出書を出したか。**産休中は「産前産後休業取得者申出書」、育休中は「育児休業等取得者申出書」**で、別の書類です。どちらも会社が出して初めて免除になり、本人からは出せません
保険料の免除のルールも1つだけ押さえておきます。育休の保険料は、育休を始めた日の月から、終わった日の翌日の月の前月まで免除されます。同じ月の中で始まって終わる短い育休でも、その月に14日以上取れば、その月の分が免除になります(令和4年10月1日以降に始めた育休)。賞与の保険料は、賞与の月の末日を含む連続した1カ月を超える育休のときだけ免除です。
5. 自営業・フリーランスの人:市区町村の国民年金窓口へ届出
国民年金の第1号被保険者の人は、住民登録をしている市区町村の国民年金担当窓口に「国民年金産前産後免除該当届/育児免除該当・終了届」を出します。郵送でも、スマートフォンなどからマイナポータルで電子申請もできます。
- 産前産後免除は、出産予定日の6カ月前から届出できます(出産後でも可)
- 育児免除(2026年10月〜)は、要件を満たした日以降、速やかに届出します。産前産後免除とあわせての届出もできます
産前産後免除の期間が令和8年9月以降に終わる実母で、引き続き子を育てていることを日本年金機構が確認できる人は、育児免除の届出がいりません(通知書が送られてきます)。
6. 子どもの医療費の助成:住んでいる市区町村を確かめる
国の統一制度ではないので、対象の年齢も手続きも自治体ごとに違います。住んでいる市区町村のページで確かめてください。
出生後休業支援給付金の「通算14日」の数え方と、もらえない場合は、出生後休業支援給付金とは?夫婦で14日以上の育休で「手取り10割相当」になる条件 にまとめました。
出典:協会けんぽ「出産育児一時金」/協会けんぽ「子どもが生まれたとき(出産育児一時金)」/こども家庭庁「児童手当制度のご案内」/こども家庭庁「児童手当Q&A」/協会けんぽ「健康保険出産手当金支給申請書」/厚生労働省「雇用保険事務手続きの手引き【第3編】」/日本年金機構「産前産後休業を取得したときの手続き」/日本年金機構「育児休業等を取得・延長したときの手続き」/日本年金機構「国民年金保険料の育児免除制度」/日本年金機構「国民年金保険料の産前産後期間の免除制度」/こども家庭庁「こどもに係る医療費の助成についての調査」
期限が早い順に並べる
冷蔵庫に貼るなら、この並びです(健康保険の欄は協会けんぽの場合)。
| 時期 | やること | 出す先 |
|---|---|---|
| 出産予定日の6カ月前から | 国民年金の産前産後免除の届出(第1号被保険者の人。出産後でもよい) | 市区町村の国民年金担当窓口 |
| 出産予定日まで2か月以内 | 受取代理制度を使うなら、その申請(使える病院だけ) | 協会けんぽ |
| 退院まで | 直接支払制度を使うなら、合意の文書に同意 | 病院の窓口 |
| 生まれた翌日から15日以内 | 児童手当の認定請求書 | 住んでいる市区町村 |
| 産休の間か、終了日から1カ月以内 | 「産前産後休業取得者申出書」(保険料の免除) | 会社が出す |
| 育休開始日から4か月を経過する日の属する月の末日まで | 育児休業給付金の初回の申請(出生後休業支援給付金も一緒に) | 会社がハローワークへ |
| 出産した日の翌日から2年 | 出産育児一時金(差額申請を含む)の時効 | 協会けんぽ |
| 休んだ日ごとに、その翌日から2年 | 出産手当金の時効 | 協会けんぽ |
いちばん短いのが児童手当の15日、いちばん長いのが健康保険の2年です。短いものから片づける、で覚えておけば取りこぼしにくくなります。
出典:日本年金機構「国民年金保険料の産前産後期間の免除制度」/協会けんぽ「出産育児一時金」/こども家庭庁「児童手当制度のご案内」/日本年金機構「産前産後休業を取得したときの手続き」/厚生労働省「雇用保険事務手続きの手引き【第3編】」/協会けんぽ「子どもが生まれたとき(出産育児一時金)」/協会けんぽ「健康保険出産手当金支給申請書」
いくらになるかの計算のしかた
自分の家の金額は、給与明細と、公式の計算式で出せます。数字を入れる場所だけ示します。
- 出産育児一時金: 原則50万円 × 生まれた子どもの人数
- 出産手当金: 標準報酬日額 × 2/3 × 休んだ日数。標準報酬日額は、支給開始日以前12カ月間の標準報酬月額を平均した額の30分の1です(1円未満は四捨五入)。標準報酬月額は、会社の人事か給与明細の保険料から確かめます
- 育児休業給付金: 休業開始時賃金日額 × 支給日数 × 67%(育休を始めて181日目からは50%)。支給日数が30日の場合、給付率67%の上限は332,454円・下限は64,380円です(令和9年7月31日までの額)
- 出生後休業支援給付金: 給付率13%で最大28日間。支給日数28日の場合の上限は60,205円です
- 児童手当: 3歳未満は月15,000円(第3子以降は30,000円)、3歳以上高校生年代までは10,000円(第3子以降は30,000円)。偶数月に、前月分までの2か月分がまとめて入ります
育児休業給付金の「67%」は、額面の賃金に対する割合です。育休の給付は非課税で、育休中は保険料も免除されるので、手取りで比べると、数字ほどは減りません。出生後休業支援給付金と合わせた「手取り10割相当」の中身は、別の記事でくわしく書いています。
出典:厚生労働省「出産育児一時金等について」/協会けんぽ「出産手当金」/厚生労働省「雇用保険事務手続きの手引き【第3編】」/厚生労働省「育児休業を取得される方へ(出生後休業支援給付)」/こども家庭庁「児童手当制度のご案内」
妻が会社員か、自営業・フリーランスか
同じ出産でも、妻(出産する人)がどの保険に入っているかで、使える制度が変わります。
妻が会社員(健康保険・厚生年金に入っている)
- 出産育児一時金(入っている健康保険から)
- 出産手当金(出産のため会社を休み、給与が出ない間)
- 育児休業給付金・出生後休業支援給付金(育休を取ったとき)
- 健康保険・厚生年金の保険料の免除(産休中は「産前産後休業取得者申出書」、育休中は「育児休業等取得者申出書」を会社が出したとき)。免除された期間も、将来の年金額では保険料を納めた期間として扱われます
うちはこの形です。妻の分も、会社の人事に聞くことがいちばん多くなります。
妻が自営業・フリーランス(国民年金の第1号被保険者)
- 出産育児一時金(公的医療保険に入っていれば対象)
- 国民年金の産前産後免除: 出産予定日か出産日の月の前月から4カ月間(多胎妊娠は3カ月前から6カ月間)の保険料が免除
- 国民年金の育児免除(2026年10月〜): 産前産後免除を受けた実母は、それに続く9カ月間。実父や養父母は、子を育てることになった月から1歳の誕生日の前月まで、最大12カ月間
- 免除された期間も、保険料を納めたものとして老齢基礎年金の額に反映されます
育児免除は、第1号被保険者なら夫婦ともに対象です。夫が会社員で妻が自営業なら妻だけ、夫婦とも自営業なら2人とも、という形です。第3号被保険者(会社員の夫の扶養に入っている妻)と任意加入の人は対象外です。
夫(出産しない側)
出産育児一時金・出産手当金は、出産した人の制度です。夫が自分の立場で関わるのは、**育児休業給付金・出生後休業支援給付金・保険料の免除(育休を取るとき)**と、児童手当の申請です。
出典:協会けんぽ「出産手当金」/日本年金機構「国民年金保険料の産前産後期間の免除制度」/日本年金機構「国民年金保険料の育児免除制度」/日本年金機構「育児休業等を取得・延長したときの手続き」/日本年金機構「産前産後休業を取得したときの手続き」
やってはいけないこと
- 児童手当を「落ち着いてから」にしない。 出生の日の翌日から15日以内に申請しないと、原則、遅れた月の分はもらえません(こども家庭庁)
- 保険料の免除を「自動で止まる」と思い込まない。 会社が「育児休業等取得者申出書」を出して初めて免除になります。出したかを会社に聞いてください(日本年金機構)
- 「子どもの医療費はどこでも無料」と思い込まない。 国の統一制度ではなく、自治体ごとに対象の年齢が違います(こども家庭庁)
- 自営業・フリーランスの人は、国民年金の保険料を払い続けたままにしない。 産前産後免除も育児免除も、届出をして免除になります(日本年金機構)
出典:こども家庭庁「児童手当制度のご案内」/日本年金機構「育児休業等を取得・延長したときの手続き」/こども家庭庁「こどもに係る医療費の助成についての調査」/日本年金機構「国民年金保険料の育児免除制度」
期限を過ぎたら・申請を忘れていたら
制度ごとに、過ぎたときの扱いが違います。
- 児童手当: 申請が遅れると、原則、遅れた月の分は受けられません。気づいた日に、住んでいる市区町村へ申請してください。そこから先の月の分を取りこぼさないことが先です
- 出産育児一時金: 協会けんぽでは、出産した日の翌日から2年で時効です。直接支払制度の差額申請書を出し忘れていないかも確かめてください
- 出産手当金: 協会けんぽでは、会社を休んだ日ごとに、その翌日から2年で時効です。まとめて1日で切れるのではなく、日ごとに数えます
- 育児休業給付金・出生後休業支援給付金: 初回の申請の期限は、育休開始日から4か月を経過する日の属する月の末日までです。過ぎていそうなら、会社の人事とハローワークにすぐ相談してください
- 国民年金の産前産後免除: 出産後でも届出できます
「もう過ぎたかも」と思ったら、まず窓口に聞く、が答えです。期限の長いものは、まだ間に合うことがあります。
出典:こども家庭庁「児童手当制度のご案内」/協会けんぽ「子どもが生まれたとき(出産育児一時金)」/協会けんぽ「出産育児一時金」/協会けんぽ「健康保険出産手当金支給申請書」/厚生労働省「雇用保険事務手続きの手引き【第3編】」/日本年金機構「国民年金保険料の産前産後期間の免除制度」
よくある質問
子どもの医療費は、全国どこでも無料?
いいえ。子どもの医療費の助成は国の統一制度ではなく、各都道府県・市区町村が行っています(全ての都道府県と市区町村が何らかの助成をしています)。令和6年4月1日時点で、都道府県では「通院は就学前まで・入院は15歳年度末(中学生)まで」が最も多く、市区町村では「通院・入院とも18歳年度末(高校生)まで」が最も多い、という調査結果です。自分の住む市区町村のページで確かめてください。
育休中の妻の育児休業給付金で、夫の配偶者控除はどうなる?
国税庁のタックスアンサーには、雇用保険の育児休業給付金は課税されず、配偶者控除の判定に使う合計所得金額にも含まれないと書かれています。育休中の妻の給付金が増えても、それだけで夫の配偶者控除の判定の所得が増えるわけではありません。なお、このQ&Aが名前を出しているのは育児休業給付金だけです。
双子のときは、どうなる?
出産育児一時金は子ども1人につき原則50万円です。出産手当金は、出産の日以前の期間が42日から98日に延びます。国民年金の産前産後免除も、4カ月間から6カ月間(出産の月の3カ月前から)になります。
夫も出産手当金をもらえる?
出産手当金は、健康保険の被保険者が出産のため会社を休んだときのお金なので、出産しない夫の立場では対象になりません。夫が育休を取るなら、育児休業給付金・出生後休業支援給付金・保険料の免除のほうを確かめてください。
出典:こども家庭庁「こどもに係る医療費の助成についての調査」/国税庁 タックスアンサー「配偶者控除」Q&A/厚生労働省「出産育児一時金等について」/協会けんぽ「出産手当金」/日本年金機構「国民年金保険料の産前産後期間の免除制度」
まとめ:金額より「期限」と「誰が出すか」
- 出産のお金は健康保険・雇用保険・市区町村・保険料の免除の4つに分かれ、出す先が違う
- 期限がいちばん早いのは児童手当(出生の翌日から15日以内)。遅れた月の分は原則もらえない
- 出産育児一時金は子ども1人につき原則50万円・期限は出産日の翌日から2年以内
- 会社員の家は、会社の人事に出産手当金の証明・育休の給付の申請(初回は育休開始日から4か月を経過する日の属する月の末日まで)・保険料の免除の申出書の3つを聞く
- 出産育児一時金は、協会けんぽなら病院の窓口の直接支払制度で受け取れる。差額申請書が届いたら出す
- 自営業・フリーランスの人は、国民年金の産前産後免除と、2026年10月からの育児免除を届け出る
- 子どもの医療費の助成は自治体ごとに違う
夫婦でこの表を一度ずつ見て、「これは誰が出す?」を決めておくだけで、取りこぼしはかなり減ります。
この記事は2026年10月14日時点の公式情報をもとにしています。金額・期限・手続きは変わることがあるので、申請の前に各窓口の公式ページも確認してください。
