情報漏えいのメールが来たらやること。リンクを開かずに確かめる順番
妻「お客さまの情報が漏れたかもしれません」ってメールが来た…。とりあえず、パスワードを変えたほうがいい?
かけるパスワードより先に、まずそのメールのリンクを開かないこと。確かめるときも、変えるときも、入口はブックマークか公式アプリにする。
この記事の結論
- 「漏れたかも」のメールが来ても、メールやSMSのリンクは開かない。見覚えのある送信者からでも同じです(金融庁)
- 確かめるときは、ブックマークか公式アプリから入って、口座と明細を見る。そのうえで多要素認証と通知を入れ、パスワードの使い回しをやめます
- 偽サイトに入力してしまった・お金が動いていたら、すぐ会社の窓口へ連絡し、同じID・パスワードを使っている全部のサービスで変更します(警察庁)
- 本人確認書類の画像が漏れたかもしれないときは、信用情報機関に本人申告をして、開示で身に覚えのない申込みが無いかを見ます。画像が流出したときに選ぶ項目は、機関ごとに違います(CIC・JICC)
この記事で分かること
- フィッシングの流れと、いま国が出している注意
- 「漏れたかも」のメールが来た日にやる5つの順番
- メールのリンクを開かない理由と、見分けに頼らない決め方
- 本人確認書類の画像が漏れたかもしれないときの、信用情報機関への本人申告と開示
- 証券口座・カード・家族(妻と親)の口座で今日やる設定
- 入力してしまったときの連絡の順番と、補償・相談先
2026年10月9日、金融庁は金融機関に向けて、運転免許証などの本人確認書類の画像を含む顧客情報が漏れる事案が起きているとして、対策の点検を求める注意喚起を出しました。漏えいや不正アクセスの知らせが自分の家に届くことも、考えておきたい状況です。
僕の家は1歳と0歳の子がいる2児の家で、NISAは1年前から続けています。62歳の両親もいます。金融庁と警察庁のページを読んで、「漏れたかも」のメールが来た日にやることを、順番にまとめました。
何が起きているのか(フィッシングとは)
妻漏えいのニュース、うちのお金と何か関係あるの?
口座のお金が動く入口として、金融庁と警察庁がくり返し注意しているのがフィッシングです。本物に似せたメールやSMSのリンクから、本物によく似たドメイン名の偽サイトへ誘い、IDやパスワードを入力させる手口です。
警察庁は2025年5月の注意喚起で、証券会社のサイトを装ったフィッシングサイトなどで取られたIDとパスワードによる、インターネット取引への不正アクセス・不正取引の被害が急増しているとしていました。
どれくらい起きているかの数字です。
| 何の数字 | 数字 | 出どころ |
|---|---|---|
| 証券会社などのインターネット取引への不正アクセス(2025年1月〜2026年9月の合計・暫定値) | 19,252件 | 金融庁 |
| 不正取引(同じ期間の合計・暫定値) | 10,642件 | 金融庁 |
| クレジットカードの不正利用の被害額(2024年) | 555.0億円(過去最多。92.5%がインターネット取引での番号盗用) | 日本クレジット協会 |
| クレジットカードの不正利用の被害額(2025年) | 510.5億円(減少傾向だが、依然として高い水準) | 日本クレジット協会 |
金融庁は、まだ分かっていない不正アクセスや不正取引があるかもしれない、とも注記しています。
かける減ってきた数字もあるけど、どちらも「まだ分かっていない分があるかも」「依然として高い水準」と書かれている。安心する材料にはしないほうがいい。
出典:警察庁「証券会社をかたるフィッシングに注意!」/警察庁「フィッシング対策」/金融庁「インターネット取引サービスへの不正アクセス・不正取引の発生状況」(令和8年10月9日更新)/日本クレジット協会「クレジットカード不正利用5つの対策」/金融庁「現下の情勢を踏まえたサイバーセキュリティ対策の強化と各種取引申込等における対応について(注意喚起)」
メールが来た日にやる順番
妻で、メールが来たら何からやればいいの?
金融庁・警察庁・日本証券業協会・日本クレジット協会が利用者に求めていることを、メールが来た日の順番に並べると、こうなります。
- メールやSMSのリンクは開かない。 見覚えのある送信者からのメールやSMSでも開かない、と金融庁は書いています
- 公式サイトには、ブックマークか公式アプリから入る。 金融庁・警察庁・日本証券業協会がそろって挙げている入り方です。ブックマークは、事前に正しいURLを登録しておくものです
- 口座の状況と明細を見る。 証券口座は、身に覚えのない取引や出金がないか。カードは、請求金額だけでなく、利用日・利用店名・金額・支払方法まで見ます(日本クレジット協会)
- 多要素認証と通知サービスを有効にする。 金融庁は、ログイン時・取引時・出金時・出金先の銀行口座を変えるときの多要素認証や通知サービスを有効にし、パスキー認証などが使えるようになったら速やかに設定するよう求めています
- パスワードを使い回していたら、やめる。 やむを得ずパスワードを使う場合は、使い回さず、できるだけ長くして、推測されやすい単純なものにしない(金融庁)
パスワードを変えること自体は大事です。ただ、変える画面にもメールのリンクから入ってしまうと、そのリンクの先が偽サイトだった場合、新しいパスワードをそこに入れることになります。変えるときも、入口はブックマークか公式アプリです。
妻3と4は、今日じゃなくてもよくない?
かける日本クレジット協会は、被害を小さくするために大事なのは「できるだけ早く気付くこと」だと書いている。金融庁も、口座の状況はこまめに見るように、としている。メールが来た日にやっておきたい。
あわせて、スマホやパソコンのOSを最新の状態にし、ウイルスなどの対策ソフトを入れて最新に保つことも有効だと金融庁は書いています。
出典:金融庁「インターネット取引サービスへの不正アクセス・不正取引にご注意ください」/警察庁「フィッシング対策」/日本証券業協会「不正アクセス等にご注意ください!」/日本クレジット協会「利用明細確認のポイント」
メールのリンクを開かない理由
理由は、リンクが本物かどうかを、見た目では判断できないからです。警察庁は、メールに書かれたリンクは偽装できるうえ、本物のサイトに似たドメイン名のフィッシングサイトも多いので、見た目でリンクの真偽を判断するのは非常に難しい、としています。
妻え、いつもの会社の名前で来ても?
かけるそう。金融庁も「見覚えのある送信者からのメールやSMSでも、リンクは開かない」と書いている。見分けようとするより、最初から開かないほうが確実。
見分ける代わりに、そのメッセージが何を求めているかで決めます。
やってはいけないこと
- メールやSMSのリンクから、IDやパスワードを入れない。 金融機関が、IDやパスワードをメールやSMSで問い合わせることはありません(警察庁)
- メールやSMSで求められても、カード番号を入れない。 カード会社が、メールやSMSでいきなりカード番号の入力を求めることはありません(九州経済産業局)。カード会社の「利用確認連絡」を装ったフィッシング詐欺も報告されています(日本クレジット協会)
- パスキーの登録を、メールやSMSのリンクから始めない。 登録も、証券会社の公式サイトか公式アプリから行うよう日本証券業協会は求めています
出典:警察庁「フィッシング対策」/金融庁「インターネット取引サービスへの不正アクセス・不正取引にご注意ください」/九州経済産業局「そのメール、本物ですか?クレジットカードの不正利用にご注意ください!」/日本クレジット協会「利用明細確認に加えてできること」/日本証券業協会「不正アクセス等にご注意ください!」
本人確認書類の画像が漏れたかもしれないとき
妻免許証の画像まで漏れることってあるの?
かける金融庁は10月9日、運転免許証などの本人確認書類の画像を含む顧客情報が漏れる事案が起きている、と書いている。
この注意喚起は、利用者ではなく金融機関に向けたものです。金融庁は金融機関に、サイバーセキュリティ対策を点検し、足りない所があれば速やかに手を打つよう求めました。
あわせて、犯罪収益移転防止法の施行規則の改正で、令和9年4月1日から、本人確認書類の画像を送ってもらう方法は廃止され、ICチップの情報を読み取る方法に原則一本化されます。金融庁は、その日を待たずにできるだけ早く対応するよう、金融機関に求めています。
では、自分の画像が漏れたかもしれないとき、今日できることは何か。個人情報保護委員会と信用情報機関などのページで確かめられた範囲を、やる順に並べます。
- 知らせが本物かを、知らせのリンクを使わずに確かめる。 会社が出す漏えいの知らせは、文書の郵送や電子メールで届くことがあり、本人に知らせるのが難しいときは、ホームページでの公表や問合せ窓口の設置で代えることもできます(個人情報保護委員会)。確かめるときは、ブックマークか公式アプリから入った、その会社の公式サイトのお知らせを見ます
- 信用情報機関に「本人申告」をする。 自分の名義が悪用される心配があるときに、信用情報に注意の情報を登録する仕組みで、クレジットやローンの審査のときに会社が見ます(下の表)
- 信用情報の「開示」で、身に覚えのない申込みが無いかを見る
- 漏えいのあとに来る電話には応じない(この章の最後に)
妻本人申告って、どこに出すの?
かける出す先は、信用情報を交流している3つの機関。CIC、JICC、全国銀行個人信用情報センター。画像が流出したときに選ぶ項目が機関ごとに違うから、そこだけ間違えないように。
| 機関 | 画像が漏れたときの登録 | インターネットの手数料 | 知っておくこと |
|---|---|---|---|
| CIC | 本人申告(紛失盗難)の手続きで、本人確認書類を「盗まれました」と登録する | 1,000円(8:00~21:45) | 登録は5年間。期間内でも本人の申し出で削除できる |
| JICC(日本信用情報機構) | 本人申告コメントの②「名義の悪用防止」を選ぶ | 700円(専用スマホアプリ) | 免許証などの現物が手元にあっても、画像が流出したら登録できる |
| 全国銀行個人信用情報センター | 本人申告(本人確認書類の画像が漏えいした可能性がある場合も申告できる) | 500円(マイナンバーカードで本人確認) | 照会はローンなどの審査に限られ、預金口座を開くときには行われない |
3つの機関は情報を交流していますが、機関ごとに加盟している会社が違います。CICもJICCも、必要に応じてほかの機関にも登録することをすすめています。
ただし、本人申告は「これで防げる」と約束するものではありません。審査で本人申告の情報をどう使うかは各会社が決めることで、CICも全国銀行個人信用情報センターも、効果を保証するものではないと書いています。
妻じゃあ、もう誰かに申し込まれていないかは分からないの?
かけるそれは「開示」で見られる。CICの開示には、クレジットやローンを申し込んだときに会社が信用情報を照会した記録(申込情報)が、申し込んだ会社名と確認した日つきで載る。身に覚えのない会社の名前が無いかを見る。
- CICのインターネット開示は手数料500円で、開示報告書をすぐに確認できます。スマートフォン、CICに登録されている電話番号、署名用電子証明書が有効なマイナンバーカードが要ります
- JICCの開示は専用スマホアプリで手数料700円。結果の受取りまで1~3日程度が通常の目安です
- 郵送はいま時間がかかっています。 CICは2026年10月16日、これから郵送で申し込むと結果の発送まで1か月以上かかる場合があるとして、急ぐならインターネットを使うよう案内しています。JICCも10月8日、申込みの集中で通常より時間がかかっているとお知らせしています
妻免許証は作り直したほうがいいの?
警視庁(東京)の再交付の案内が対象に挙げているのは、免許証の遺失・盗難・汚損・破損と、表示内容の変更です。2026年10月17日に確かめた範囲では、免許証が手元にあって画像だけが漏れた場合の再交付は、このページに書かれていませんでした。ほかの道府県の扱いは確かめていないので、作り直すかどうかは、免許を受けた都道府県の警察の運転免許の窓口に確かめてください。
かける漏えいのニュースのあとは、それに便乗した電話にも気をつけたい。国民生活センターは「個人情報を削除してあげる」という電話を絶対にしない、と書いている。CICも、電話で振込みや個人情報を求めることはない、と書いている。
- 「あなたの個人情報が漏れているので、削除してあげる」という電話は、対応せずに無視する。お金を求められるなど不審なときは、消費者ホットライン188へ(国民生活センター)
- CICを名乗る自動音声の電話で、金銭の支払いを求めたり個人情報を聞き出そうとしたりする事例が確認されています。2026年7月時点では「+97」「+978」などで始まる番号からでした。不審なときは近くの警察署へ(CIC)
- 漏えいした会社の個人情報の扱いへの苦情や、制度の質問は、個人情報保護委員会の個人情報保護法相談ダイヤルへ(下の「相談先と受付時間」の表)
出典:金融庁「現下の情勢を踏まえたサイバーセキュリティ対策の強化と各種取引申込等における対応について(注意喚起)」/個人情報保護委員会「漏えい等報告・本人への通知の義務化について」/CIC「本人確認書類の画像が流出した場合、どうすればよいですか?」/CIC「郵送開示・郵送本人申告に時間を要している状況について(続報)」(2026年10月16日)/CIC「当社(CIC)および当社社員を名乗る不審電話について」(2026年7月6日)/JICC「運転免許証等の現物は手元にあるが画像など情報が流出してしまった場合、本人申告コメントは登録できますか?」/全国銀行個人信用情報センター「本人申告の手続き」/警視庁「遺失、盗難、汚損、破損、表示内容の変更による再交付・再記録手続」/国民生活センター「国民生活センターをかたるニセの電話やハガキにご注意ください」
証券口座・カード・家族の口座で今日やる設定
口座ごとに、今日やる設定を分けます。家族の分は、本人に伝えて一緒に見るところまでです。
証券口座:多要素認証・通知・パスキー
金融庁は、ログイン時・取引時・出金時・出金先の銀行口座を変えるときの多要素認証や、通知サービスを有効にするよう求めています。日本証券業協会も、パスキーによる認証が使えるなら速やかに切り替えるよう求めています。パスキーはパスワードの代わりになる仕組みで、FIDOアライアンスは、パスワードと違って常に強固でフィッシングに強いと説明しています。
ただし日本証券業協会は、パスキーをクラウドにバックアップするなら、Apple アカウントやGoogleアカウントにも多要素認証を設定するなどして、厳重に管理するよう注記しています。iPhoneとGoogleの、2段階の認証の画面への道順は次のとおりです。
- iPhone:設定 > 自分の名前 > サインインとセキュリティ > 2ファクタ認証(確認コードを受け取る信頼できる電話番号を入れる。Apple)
- Google:Google アカウント > セキュリティとログイン > Google にログインする方法 > 2 段階認証プロセスを有効にする(画面の指示に沿って進める。Google)
証券会社ごとの設定の場所や、乗っ取られたときの補償は、こちらにまとめています。
深掘り証券口座の乗っ取り対策は?パスキーでも守りきれない理由と、今夜やる設定3つ
カード:明細と利用通知
日本クレジット協会は、書面の明細は届いたらすぐ、Webやアプリの明細はカードを使っていなくてもこまめに見るよう書いています。九州経済産業局も、毎月、引落日までに明細を必ず確認するよう求めています。
カードが使われるたびに、メールやアプリの通知で知らせる利用通知サービスを出しているカード会社もあります。
妻明細って、合計の金額を見るだけじゃだめなの?
かける請求金額だけじゃなくて、利用日・利用店名・金額・支払方法まで。身に覚えのない請求があったら、すぐカード会社へ。
深掘りクレジットカードが不正利用されたら?補償の期間と、今すぐやること
妻と親に伝えておくこと
うちの両親は62歳で、父は退職して無職、母はパートです。親に伝えるなら、長い説明より、次の2つの文と相談先の番号だと思っています。
- 金融機関は、IDやパスワードをメールやSMSで聞いてこない(警察庁)
- カード会社は、メールやSMSでいきなりカード番号の入力を求めない(九州経済産業局)
- 困ったら消費者ホットライン「188」。緊急でない警察への相談は「#9110」、事件・事故の緊急通報は「110」番
妻お義母さんには、紙に書いて渡すくらいでいいのかな?
かけるそれがいいと思う。2つの文と3つの番号なら、紙1枚に収まる。
出典:金融庁「インターネット取引サービスへの不正アクセス・不正取引にご注意ください」/日本証券業協会「不正アクセス等にご注意ください!」/FIDOアライアンス「パスキー」/Apple「iPhoneでApple Accountの2ファクタ認証を使用する」/Google「2 段階認証プロセスを有効にする」/日本クレジット協会「利用明細確認のポイント」/九州経済産業局/警察庁「フィッシング対策」/消費者庁「消費者ホットライン」/警察庁「ご意見、各種相談・情報提供等」
入力してしまった・お金が動いていたら
妻もしリンクを開いて、パスワードを入れちゃってたら?
そのときは、パスワードの変更が急ぎになります。金融庁・警察庁・九州経済産業局が挙げていることを順に並べると、こうです。
- その会社の問い合わせ窓口に、すぐ連絡する。 証券口座なら証券会社、カードならカード会社です
- 入力したID・パスワードを使っている全部のサービスで、速やかに変更する(警察庁)。変える画面にも、ブックマークか公式アプリから入ります
- フィッシングの被害に遭ったら、最寄りの警察署か、サイバー事案に関する通報等のオンライン受付窓口に通報・相談する(警察庁)
- 偽サイトを見つけたら、そのURLを「フィッシング110番」(インターネット・ホットラインセンター)に通報する(警察庁)
カードで身に覚えのない請求があったときは、カード会社に、支払いやカードの利用停止・再発行について相談するよう九州経済産業局は書いています。再発行が要るかどうかまでは書かれていないので、カード会社に確かめてください。
妻警察とカード会社、どっちが先?
かける警察庁は、被害に遭ったサービスを出している会社に相談するよう書いていて、補償制度や相談窓口を設けている会社もある、としている。まず会社に連絡するのが先。
出典:金融庁「インターネット取引サービスへの不正アクセス・不正取引にご注意ください」/警察庁「フィッシング対策」/九州経済産業局「そのメール、本物ですか?クレジットカードの不正利用にご注意ください!」
お金は戻る?
戻ることはありますが、自動で決まるものではありません。 警察庁は、不正送金の被害なら金融機関が、カードの不正利用ならカード会社が、補償制度や相談窓口を設けているところもあるので、被害に遭ったサービスの会社に相談するよう書いています。「どこでも必ず補償がある」という書き方ではありません。
妻カードなら、何日前の分まで戻るの?
かける正しいのは、会社ごとの会員規約。そのうえで、経済産業省の検討会の資料(2022年)に、規約の典型的な形がまとめてある。
資料に典型例として書かれているのは、次の形です。
- カード情報が不正に取られた場合などは、カード会社への届出と、警察署への連絡が必要
- その連絡から60日前までさかのぼり、その間に使われた損害は、会員に故意や重過失がない場合などに限って、会員の負担にしない
- 60日は、連絡した日を含めて61日とする場合もある。60日より前の不正利用の扱いには、明文の規定が無い
さかのぼる起点が「連絡した日」なので、気づいて連絡するのが遅れるほど、さかのぼれる範囲から外れる利用が増えます。 日数と条件は会社ごとに違うので、自分のカード会社の規約で確かめてください。主なカード会社の補償の期間は「クレジットカードが不正利用されたら?」に表でまとめています。
妻銀行のネットバンキングで、勝手に送金されていたら?
全国銀行協会の申し合わせ(2008年)に、個人のお客さまへの補償の考え方がまとめてあります。
- 補償の要件は、銀行への速やかな通知、銀行への十分な説明、警察への被害事実などの事情説明(真摯な協力)
- 預金者に過失がなければ全額補償。過失・重過失があるときは、被害に遭った人の状況などを加味して個別に判断する
- 銀行への通知が、被害が起きた日の30日後までに行われなかった場合は、補償しない
正しいのは各銀行の規定です。ただ、申し合わせの補償の要件は「銀行への速やかな通知」から始まっています。気づいたら、ブックマークか公式アプリから銀行の連絡先を確かめて、すぐ連絡します。
証券口座の補償の考え方は「証券口座の乗っ取り対策は?」にまとめています。
出典:警察庁「フィッシング対策」/経済産業省 クレジットカード決済システムのセキュリティ対策強化検討会 資料2「クレジットカード番号等不正利用対策の強化」/全国銀行協会「インターネット・バンキングに係る補償の対象・要件・基準等について」(2008年2月19日の申し合わせ 別紙3)
相談先と受付時間
妻会社と話がつかなかったら、どこに電話すればいいの?
まず会社の窓口に連絡し、話が進まないときに使える公的な窓口です。受付時間と、電話代のかかり方も見ておきます。
| 窓口 | 電話・受付時間 | できること・注意 |
|---|---|---|
| 金融庁 金融サービス利用者相談室 | 0570-016811(IP電話からは 03-5251-6811)/平日10時00分~17時00分。ウェブサイトからも受付 | 話を聞いて、ほかの機関の紹介や論点の整理などのアドバイスをする。あっせん・仲介・調停はできない |
| 証券・金融商品あっせん相談センター(FINMAC) | 0120-64-5005/月~金曜日 9:00~17:00(祝日(振替休日を含む)と12月31日~1月3日を除く) | 金融商品取引法に基づく指定紛争解決機関。株式・投資信託・債券・FXなどの取引の相談・苦情を受け付ける。預金・保険の相談、投資相談、税務相談は受け付けていない |
| 消費者ホットライン | 188 | 身近な消費生活センターや消費生活相談窓口を案内する。相談は無料だが、窓口につながった時点から通話料金がかかる。消費者庁につながるものではない |
| 国民生活センター「バックアップ相談」 | 03-3446-0999/平日の10時~16時 | 188がつながらないとき |
| 警察の相談専用電話 | #9110 | 生活の安全に関わる、緊急でない相談。事件・事故の緊急通報は110番 |
| 個人情報保護委員会 個人情報保護法相談ダイヤル | 03-6457-9849/9:30~17:30(土日祝日及び年末年始を除く)。電話だけで受付 | 会社の個人情報の扱いへの苦情や、制度の質問に、ガイドラインやQ&Aに基づいて助言する。違法かどうかの判断を求める相談には応じない |
かける金融庁の相談室は、話をまとめてほかの窓口を教えてくれる所で、補償を決めてくれる所ではない。順番は、まず会社、話が進まないときにこの表の窓口。
出典:金融庁「金融サービス利用者相談室」/証券・金融商品あっせん相談センター/消費者庁「消費者ホットライン」/警察庁「ご意見、各種相談・情報提供等」/個人情報保護委員会「個人情報保護法相談ダイヤル」
よくある質問
見覚えのある会社からのメールなら、リンクを開いてもいい?
開かないでください。金融庁は、見覚えのある送信者からのメールやSMSでも、リンクは開かないよう求めています。警察庁も、リンクは偽装でき、見た目で真偽を判断するのは非常に難しいとしています。確かめるときは、ブックマークか公式アプリから入ります。
パスワードを変えれば、もう安心?
それだけでは足りません。金融庁は、多要素認証や通知サービスを有効にすること、パスキー認証などが使えるようになったら速やかに設定することも求めています。偽サイトに入力してしまった場合は、そのID・パスワードを使っている全部のサービスで変える必要があります(警察庁)。
カード会社から「ご利用の確認」の連絡が来たら?
日本クレジット協会は、カード会社の利用確認連絡には対応するよう勧めています。ただし、カード会社が利用確認のためにカード番号などの入力を促すことはなく、利用確認連絡を装ったフィッシング詐欺も報告されています。番号の入力を求められたら、そのメッセージのリンクは使わず、ブックマークか公式アプリから入ったカード会社のページで確かめます。

スマホやパソコンで、ほかにやっておくことは?
金融庁は、PCやスマートフォンのOSなどのソフトウェアを最新の状態にし、ウイルスなどの対策ソフトを入れて常に最新に保つことが有効だとしています。
免許証の写真を送る本人確認は、もう使えなくなる?
金融庁の注意喚起によると、犯罪収益移転防止法の施行規則の改正で、令和9年4月1日から、本人確認書類の画像を送ってもらう方法は廃止され、ICチップの情報を読み取る方法に原則一本化されます。
本人申告をすれば、自分の名前で契約されなくなる?
そうとは言い切れません。審査で本人申告の情報をどう使うかは各会社が決め、CICも全国銀行個人信用情報センターも効果を保証するものではないとしています。全国銀行個人信用情報センターへの照会はローンなどの審査に限られ、預金口座を開くときには行われません。本人申告に加えて、開示で身に覚えのない申込みが無いかを見ておきます。
まとめ:リンクは開かず、入口を自分で選ぶ
- 「漏れたかも」のメールが来ても、メールやSMSのリンクは開かない。見覚えのある送信者でも同じ
- 確かめるときは、ブックマークか公式アプリから入り、口座と明細を見る。カードの明細は利用日・利用店名・金額・支払方法まで
- 多要素認証と通知サービスを有効にし、パスキーが使えるなら切り替える。 パスキーをクラウドに預けるなら、Apple アカウントやGoogleアカウントにも多要素認証を
- 親には「金融機関はIDやパスワードをメールやSMSで聞いてこない」「カード会社はメールやSMSでいきなりカード番号を求めない」の2文と、188・#9110の番号を
- 入力してしまったら、すぐ会社の窓口へ連絡し、同じID・パスワードを使っている全部のサービスで変更。被害に遭ったら警察署かオンラインの窓口へ
- 本人確認書類の画像が漏れたかもしれないときは、信用情報機関(CIC・JICC・全国銀行個人信用情報センター)に本人申告し、開示で身に覚えのない申込みが無いかを見る。画像が流出したときに選ぶ項目は機関ごとに違い、効果は保証されない
- 漏えいのあとの「個人情報を削除してあげる」という電話は無視する(国民生活センターはこういう電話をしない)
次の1行動は、今日のうちに、使っている証券会社とカード会社の公式サイトをブックマークに入れておくことです。次に「漏れたかも」のメールが来たとき、迷わずそこから入れます。
この記事は2026年10月17日時点の金融庁・警察庁・個人情報保護委員会・日本証券業協会・日本クレジット協会・全国銀行協会・CIC・JICC・経済産業省・消費者庁・国民生活センターなどの公式情報をもとにしています。窓口の受付時間や制度は変わることがあるので、手続きの前に公式ページも確認してください。
